厨房工事
小さいスペースながら非常に多くの業種が密接にリンクしている厨房工事。
その中でも、特に重要なポイントを占める以下の4つについて、わかりやすく解説してみたいともいます。
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床工事
02
天井工事
03
壁工事
04
設備工事
■床工事/厨房
・厨房床の高さの検討
厨房の高さを検討するのに大事なことは、排水管の勾配問題です。ウェットフロアの場合は厨房床内にグレーチング側溝を設置しますので、そこに向かって多くの排水管を敷設しますが、まずはグリストラップを据えた場合に最低溝底の高さを把握しなければなりません。そのグリストラップの最低溝底高さがグレーチング側溝の最低溝底になるわけです。最低溝高さから、1/100程度の勾配で溝の高さは上がってきますので、敷設する排水管の最低高さはその場所その場所で違ってきます。それを考慮した排水管の高さが必要になります。排水管の高さが決まれば、厨房床の高さはそれより上の高さで設定していただければオッケーです。つまり、厨房床の高さを計画するのに以下の資料が必要になります。
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グリストラップの資料
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厨房器具リスト
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厨房器具の配置レイアウト
・厨房床の防水工事の検討
厨房の床下には防水を施しますが、床の防水にもいろいろあります。もし、現場が商業施設であれば、決まったレギュレーションがありますので、それに基本に計画します。一般的には「シート防水」ご多いように思います。ですが。商業施設でない場合や、ご自身で計画しないといけない場合はどうしたらいいのか?
まずは防水が必要かどうかを検討します。現場が1Fなど、階下に影響のない場合は不要の場合もありす。
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塗膜防水
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シート防水
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FRP防水
など、厨房床に採用される防水には色々ありますが、一番大事なのは、「その納まり」を把握することになります。いくら高価な防水を施しても正しい納まりでなければ、必ず「漏ります」!
経験上、厨房の床に対してシート防水が一番適しているように感じますが、場合によって塗膜防水でも全然問題ありません。弊社では、塗膜防水の施工で漏水事故は一度もありません。
・厨房床の仕上げについて検討
最終的に厨房の床の仕上げはどうしますか?いくつかの仕上げ方法がありますが、ここは予算に応じて、施主と相談したり提案したり打ち合わせを必要とします。
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防塵塗装
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厨房用シート
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ウレタン塗膜防水(歩行用)
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そのまま(コンクリート素地)
施主の予算に応じて決めていけばいいのですが、コンクリート素地を選択した場合少し注意が必要です。当初。シートや塗装などを設定している場合のコンクリートの仕上げ具合と素地(化粧)の場合の仕上げ具合は少し違います。素地仕上げの場合は、やはり、仕上げに「もうひと手間」かけておきたいところです。全然違いますよ~^^
■厨房の天井工事
・LGS(軽天)工事
厨房の天井は基本的にすべて鋼製下地で施工されます。現場では一番先にやってしまいがちですが、設備工事のダクト工事が最優先です。その後、エアコン工事などが終わってからの施工が望ましいと言えます。
大きな商業施設ではAB工事なっていることもあるのですが、天井の中に埋め込む工事の中で「防災工事」も忘れてはならないファクターです。スプリンクラーや各種火災報知器、排煙工事等あらかじめB工事業者と見目打ちしておくことが大事です。
■壁工事/厨房
厨房の壁を検討するのに大事なことは、厨房器具のレイアウトです。仕上げはSUS板が一般的ですがキッチンパネルを希望するクライアントも多くいます。どちらにしても、コーキング処理部分は後々汚くなりがちですので、弊社ではなるべくコーキング処理部が少なくなるように工夫しています。厨房器具のレイアウトが決まれば、そこに向けて適切な仕上げ材を選択しますが、経済設計を心掛けるならば、「必要な部分に必要な施工」を選択してあげるのもプロの仕事かと思います。壁工事だけに事ではないですが、厨房の工事をする際に厨房器具のレイアウトを把握しておくのは大事なことだと言えるでしょう。
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厨房器具の配置レイアウト
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仕上げ材の選択(SUS板等)
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コーキング処理の工夫
■設備工事/厨房
厨房内において設備工事は一番複雑な工事といえます。給排水設備工事、電気設備工事、ダクト空調工事、防災設備工事、ガス工事・・・・・それにプイラスして建築内装工事も加わると考えると、大変であることはすぐに想像がつきますね。
注意すべき点はたくさんあるのですが、それについては後々アップしていきたいと思います。
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